【基本編】テンカラ釣りの対象魚

【基本編】テンカラ釣りの対象魚

概要

テンカラ釣りのメインターゲットとなる魚は以下の4種類の魚です。

対象魚特徴など
イワナ日本では最も標高の高いところに棲む魚で、サケ科イワナ属。分布域は北海道、本州、四国。
ヤマメサケ科サケ属。分布域は神奈川県酒匂川以北の太平洋側と日本海側、九州。
アマゴサケ科サケ属。分布域は神奈川県酒匂川以南の太平洋側と四国、九州。ヤマメと似ているが、体側の朱点がアマゴの特徴。
ニジマス北米原産のマスで、最大で1mほどにまで成長する。体側の黒点と鮮やかな紫の帯が特徴。

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イワナ

イワナの平均寿命は6~7年で、この間に数回の産卵を繰り返します。

川の渓流域では最も源流に生息するイワナはサケ科イワナ属の渓流魚で、オショロコマ、ニッコウイワナ、アメマス、ヤマトイワナ、ゴギ、キリクチの6種がいます。

イワナは寸胴で丸い体型をしており、胸ビレを使って陸上を移動することもできます。

イワナの目は頭の上部寄りにあり、上から落ちるエサをとるのに適しています。

丸い体型のイワナは遊泳力がなく捕食範囲は狭いです。

イワナは「岩魚」と書くように岩の下などに潜み、上から落ちてくるエサを取り、積極的にテリトリーを越えてエサを負うことは少ないです。

ヤマメ・アマゴと異なり毛バリに触っても何度でもアタックしてくることがあるため、テンカラ初心者の方はまずイワナ狙いの釣行が良いと思います。

ヤマメ・アマゴ

写真はヤマメ。寿命は2~3年で、その多くは1度の産卵で生涯を終えます。

ヤマメ(山女魚、山女)、アマゴ(雨子、雨魚)ともサケ科の淡水魚で、ヤマメとアマゴは亜種の関係です。

両者の違いは、アマゴには体側にかけて朱点があることによって区別します。

ヤマメ・アマゴとも体側に斑紋模様(パーマーク)があり、成長とともに次第に薄くなります。

ヤマメ・アマゴの体型は扁平で遊泳力があります。

また、ヤマメ・アマゴの目はイワナに比べて頭の横側についていて、広い範囲を見るのに都合が良いです。

遊泳力があるヤマメ・アマゴのテリトリーは広く、遠方のエサも積極的に追います。

テンカラ釣りでも毛バリへの反応は敏捷で、かつ一度毛バリを触って掛け損ねた場合、二度目のチャンスはほぼありません。

ニジマス

ニジマスは管理釣り場の人気ターゲット。

1877年(明治10年)に当時の水産官僚・関沢明清によって北米から移植されたとされるニジマスは、分類学上、紆余曲折の道を歩んできました。かつてはブラウントラウトと同じタイセイヨウサケ(Salmo)に分類されていましたが、今はヤマメと同じサケ属(Oncorhynchus)の古い一種とされています。

テンカラ釣りにおいては、個人的にはイワナ・ヤマメの外道扱いされることが多いような気がします。

しかし、一般河川に生息するニジマスの引き味は強烈で、キュッという音と共に一瞬にして竿を満月に引き絞るパワーには独特の釣趣があります。

また、北海道の川ではイワナよりもはるかに人気のあるターゲットです。

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